HD-PLCとは何ですか?
HD-PLC(High Definition Power Line Communicationの略)は、有線通信技術の1つで、電力線、電話線、ツイストペア、同軸ケーブルなどのメタル線に高周波(2MHz〜28MHz)信号を重ね、通信ネットワークを構築する。」とウィキペディアに記載されています。また、この利点について以下の2つが述べられています。
- 既存の電力線のみならず、同軸ケーブル、制御線などいろんな配線が通信回線として使用できる。
- 理論最大240Mbpsの高速通信が可能となる(第3世代HD-PLC)。第4世代HD-PLC(4倍モード)では最大1Gbps。
つまり、HD-PLC技術を利用することで、同じ電力線で結ばれている船内であれば、その電力線を使ってMax.240Mbpsの高速通信ネットワークを敷設することが出来ます。
何故これまで船舶で使われていなかったのですか?
これまで、PLCは、電波法により船内での利用は認められていなかったのですが、2021年6月の電波法施行規則等の一部を改正する省令が公布・施行され、鋼船内で利用が可能になりました。
これにより 、 新造船及び現存船を問わず従前よりも安価に、かつ、容易に船内ネットワークの構築が可能となるため、船内のIoT化、デジタル化が促進されると期待されています。
既存船に取り付ける場合、工期はどれくらいですか?
既存の電源コンセントを使って必要な場所にネットワークを構築できます。従い、大規模な船内工事は発生しません。
電気製品のノイズは通信に影響しないのですか?
掃除機やドライヤーなどのモーターを搭載した電気製品はノイズを発生させます。その場合、ノイズフィルタ付のタップを経由して電気製品を使用するなど、ノイズ源のノイズを除去し、高速PLC の通信性能を維持・向上させることができます。
無線設備などへの影響はありますか?
殆どありません。詳しいご説明は、営業担当者にお問い合わせください。